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2008年7月

2008年7月31日 (木)

頼光と酒呑童子の伝説(2)

頼光主従が険路を進んで行くと、川で血に染まった衣服を洗っている若い娘を見かけた。
娘に話しかけると、娘は「私は都の者ですが、鬼どもに捕らえられてしまいました。
これは、堀川中納言さまの姫君の着物です。鬼達は、若い娘の血を酒として飲み、娘の肉を肴としているのです。次は自分の番かと思うと、生きた心地がしません。」と言って泣き崩れた。
頼光は、自分達のことを娘に話し、「必ず鬼どもを倒すから、鬼の岩屋まで案内してくれぬか。」と頼んだ。
娘はその言葉に喜び、さっそく頼光らを岩屋へ案内した。
しかし、岩屋には鉄の門があり、番兵の鬼が見張っていた。
一行は、「道に迷ったので、今晩泊めてもらえぬか?」と言うと、番兵の鬼が酒呑童子にそのことを伝えに行った。
宴の最中であった酒呑童子は、「それは思わぬご馳走じゃ。ここへ連れてまいれ。」と言った。
頼光らは許しが出たので、奥御殿へと進んで行った。
中に入ると、大格子模様の着物、紅の袴をつけた童子がいた。
そして童子は、「この深い山の中にどうやって入って来れたのだ?」と聞いてきた。
頼光は、「私たちは役行者の山伏の一行で、出羽の国羽黒山から大和の大峰山へと旅に出ました。途中、山道を修行しているうちに、童子どのにお目にかかれたのです。
これもひとえに役行者のお引き合わせでしょう。
私どもは佳酒も持ち合わせています。どうか一夜の宿をお願いしたい。」と言った。


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2008年7月26日 (土)

頼光と酒呑童子の伝説(1)

毎日暑い日が続いていますね
そんな暑さを少し和らげるような夏の夜にふさわしい妖怪話をお届けします。

皆さんは
日本三大悪妖怪といったらなにが浮かびますか?
そう、酒呑童子、崇徳の大天狗、白面金毛九尾の狐ですね。
その中からまずは、酒呑童子の話を取り上げてみます。


時は平安時代。
京の都で、美しい少女や姫たちが一晩のうちに行方不明になるという奇怪な出来事が相次いで起こった。
その中に、院に仕える堀川納言の娘、花園天皇の姫もいたのだった。
丹波の大江山には
酒呑童子という鬼神が住んでいて、若い娘や姫をさらい、側に仕えさせたり、刀で切って肉を食べたり、血を飲んだりしていた。
これが、
酒呑童子の仕業だと知った天皇は、武勇の誉れ高い源頼光に退治を命じた。
頼光は、渡辺綱(わたなべつな)、坂田金時(さかたきんとき)、ト部李武(うらべのすえたけ)、碓井貞光(うすいのさだみつ)らと四天王による討伐隊を結成し、鬼退治へと向かった。
頼光らは、具足、冑、太刀を笈の中に隠して背負い、法螺貝を吹き、金剛杖をつく山伏姿になって山を登っていった。
すると山奥に粗末な小屋が見えてきた。
その小屋の中から三人の老翁が現れ、一行を迎え入れてくれた。
その老翁の話では、酒呑童子を頭にした鬼どもに妻子を奪われたという。
頼光が、実は自分達は山伏ではなく、鬼を退治に行くところであると告げると、老翁は、童子の大好物である酒を持って来た。
その酒は、人間が飲めば妙薬、鬼が飲めば、猛毒になるという。
鬼どもへの土産と見せかけて退治してくれないかと、酒壺と星形をつけた冑を取り出した。
その瞬間、たちまち三人の姿は消えてしまった。
頼光らは、「今の方達は、岩清水、熊野、住吉宮の神々の御化身ですぞ。その神からいただいた酒で必ず討ち取らねば。」
と頼光主従はさらに険しい道を進んで行った。

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2008年7月19日 (土)

東寺

京都のシンボルともいえる東寺の正式名は、教王護国寺といい、世界遺産に登録されています。
平安遷都の794年、羅生門の東に創建された守護寺が前身で、後に弘法大師に下賜されて、真言密教の道場とされました。
825年には空海が講堂を築造、翌年には五重塔の造営に着手、828年に綜芸種智院を建立。
空海の死後、荒廃した時期もありましたが、高雄にいた文覚が、後白河天皇の援助を得て、再興に着手、さらに頼朝の援助を受け、復興しました。
以後、盛衰を繰り返し現在に至ります。

弘法大師の命日にあたる毎月21日は、「弘法さん」として知られる市が開かれます。

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2008年7月13日 (日)

白峯神宮(3)蹴鞠の神様

この地には蹴鞠・和歌の宗家である飛鳥井家の邸宅があり、末社の地主社に、蹴鞠道の神・精大明神を祀っています。
そのことから現在ではサッカーなどの球技の守護神としても有名であり、境内には
蹴鞠の碑があります。
この日も中学生のグループが、球技が上達するという「闘魂守」を買いに来ていました。
(私は闘魂守でなく義経さまと弁慶のお守りをGETしました。)


また本殿の左右には、名香木の
含笑花(ガンシュウゲ)が植えられています。
そばに寄ると、バナナのような甘い香りがしましたよ。

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2008年7月 9日 (水)

平泉、世界遺産登録ならず

平泉、世界遺産“落選”…政府推薦で初めて登録ならず

カナダ東部のケベックで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は6日、日本政府が推薦した「平泉の文化遺産」(岩手県)について、世界遺産(文化遺産)としての価値の証明が不十分として、登録の延期を決めた。日本政府が推薦した世界遺産候補の“落選”は初めて。新規登録を抑制するユネスコの方針が反映しているとみられる。地元からは「岩手・宮城内陸地震の被災者の励みになると期待していたのに」と無念の声が上がった。

 「平泉の雰囲気が伝わらなかったか」-。“落選”が決まると、地元関係者からは落胆の声が上がった。中尊寺前で50年近く土産物店を続ける店主(63)は「岩手・宮城内陸地震で観光客のキャンセルが多く、遺産登録効果を期待していたのだが」と悔しがった。

 世界遺産委員会後、近藤誠一ユネスコ政府代表部大使は、登録延期の理由について「(登録の)基準が厳しくなっている」と指摘。求められる「普遍的価値の証明」が文化の違いなどで思ったように伝わらなかったと述べた。

 延期は、新規登録を抑制するユネスコの方針も反映しているとみられ、次の候補として暫定リストに掲載されている「富士山」(山梨、静岡県)など7件の推薦や登録にも影響が出そうだ。日本は14の世界遺産が登録されている。

 藤本強東大名誉教授(考古学)は「『平泉の文化遺産』は先に登録された日光や奈良、京都などに比べて知名度が落ちる」と指摘。「登録を実現するためには、外国の人たちを招いてイベントを開くなど知名度を高め理解を深めてもらう努力が必要だ」としている。

 政府は推薦書を再提出するなど、登録に向けた手続きを最初からやり直す必要があり、再審査は早くても2010年以降となる。政府は登録を確実にするため11年の再審査を目指す考えだ。(スポーツ報知より)

私も平泉が世界遺産として認められるのを楽しみにしていたので、これはショックなニュースでした。
地震による岩手観光の打撃を、世界遺産登録で盛り返したいと願っていた人たちの気持ちを考えると尚更です。
審査の基準が上がったとはいえ、平泉の普遍的価値が世界に通じないのは悔しいですよね。

これにめげずに次回の再審査で認められるように頑張って
欲しいものです。

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2008年7月 7日 (月)

白峯神宮(2)伴緒社(ともおのしゃ)

白峯神宮の境内にある伴緒社は、源為義とその息子である為朝を祀ってあります。

源為義・・・源義親の子。義父である義忠が暗殺され、その犯人とされ逃亡した義綱を14歳で討ち取った。その後藤原摂関家に仕える。
保元の乱では、子の頼賢、為朝らと供に上皇側につき、天皇方の
義朝平清盛らと戦ったが、義朝らに敗れた。東国へ落ち延びようとしたが、義朝のもとに降伏、比叡山に出家した。義朝は、為義と弟たちの助命嘆願したが、認められず、自らの手で為義を斬首した。

源為朝・・・源為義と摂津江口の遊女との子であり、義朝の弟にあたる。
保元の乱では、父に従い、後白河天皇側につき、兄と敵対した。
敗れた後、近江に逃げたが捕らえられた。
弓の名手であったことから、剛弓を恐れられ、ひじの筋を切られてから、伊豆大島に配流された。
しかし、傷を癒し、伊豆諸島を治め始めると、為義追討の命が下り、軍船が押し寄せる中。自害したという。
一方では、大島から琉球に渡り逃亡したという説もある。

白峯神宮には、為義、為朝の画像が伝わっていて、ご神体として神殿に納められています。

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