頼政の鵺退治(2)
頼政が放った矢は、見事に怪物に命中した。
急いで家来の一人がとどめとばかりに腰刀で怪物を刺し通した。
見ていた殿上人たちが、松明を照らしてみると、そこに横たわっていたのは、頭が猿、胴体が狸、尾は蛇、手足は虎のような得体の知れぬ生き物で、鳴き声は、トラツグミのように「ひょう、ひょう」と叫んでいた。
これが鵺の正体であった。
以来、正体のわからぬことを「ぬえ」といい、この怪鳥が住んでいたところが、東山の鵺の森であったという。
鵺が退治されて以来、天皇のご病気はすっかり良くなり、鳥羽天皇から頼政に、褒美として、獅子丸という名剣が渡された。
ちょうどその時、ホトトギスが鳴きながら飛んで行ったのを見て、左大臣・藤原道長が、
「ほととぎす名をも雲井にあぐるかな」と上の句を詠んだ。
すると頼政は、即座に「弓はり月のいるにまかせて」と返した。
これを聞いていた天皇は、「弓矢ならず歌道にもすぐれている。」と褒めた。
鵺の死体は、鵺の森近くに埋められ、それが、岡崎公園内にあった鵺塚だと伝えられていある。
人気ブログランキング参加中
投票お願いします!
⇒人気ブログランキング
FC2ブログランキング参加中
投票お願いします!
⇒FC2ブログランキング
« 頼政の鵺退治(1) | トップページ | 頼政の鵺退治(3) »
「源頼政」カテゴリの記事
- 橋合戦と扇の芝(2022.10.26)
- 源頼政ゆかりの鵺塚(2022.10.12)
- 赤羽八幡神社(2022.10.04)
- 源頼光、源頼政ゆかりの赤羽八幡神社(2018.10.06)
- 扇の芝と源頼政の墓(2012.11.25)
>岡崎公園内にあった鵺塚
今でもこの鵺塚はあるのでしょうか?
もしあるなら、京都に行ったついでに見たいですね。
投稿: merry | 2008年8月21日 (木) 21時34分
始めまして(笑)
猿、狸、蛇、虎ですか
不気味ですね
と言いながらもちょっと見てみたかったりして^^;
投稿: さやか | 2008年8月21日 (木) 21時57分
さやかさん、ようこそ!
コメントありがとうございます。
どんな怪物か想像しにくいと思うので・・・
想像図を載せてみました。
不気味でしょう?(笑)
投稿: しずか | 2008年8月21日 (木) 22時09分
merryさん、こんばんは!
前は岡崎公園のグラウンドに塚があったそうですが、グラウンド拡張工事の際、発掘調査をしたら、鵺塚は古墳時代の古墳であることがわかったそうです。
その時に出土したものは、鵺塚陵墓参考地出土遺物埋納所として再埋納されたそうです。
。
投稿: しずか | 2008年8月21日 (木) 22時23分
鵺の想像図、載せて頂いてありがとうございます。
これで見ると、頭が猿ということもあって鵺=お猿さんに(笑)
投稿: さやか | 2008年8月22日 (金) 22時29分
さやかさん、再びコメントありがとうございます!
頭が猿だと、「変わった猿」に見えますよね。
でも、こんな物がいきなり目の前に現れたら
失神しますよ(笑)
投稿: しずか | 2008年8月23日 (土) 00時31分
こんばんは。
不気味ですね・・・
昔は天狗とか河童とか
得体の知れないものが
実在していると信じられていたんでしょうね・・・
投稿: 「感動創造」 | 2008年8月24日 (日) 21時14分
感動さん、こんばんは!
鵺以外にも天狗、土蜘蛛などの
伝説があり、それらにまつわる
史跡も存在していますね。
京都は歩いていていろんな物を
発見できるので、飽きません。
投稿: しずか | 2008年8月24日 (日) 23時33分