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2012年5月20日 (日)

逆櫓の松跡趾

大阪の福島駅から南へ10分ほど歩いたところに、「逆櫓の松跡」という石碑があり、ここで義経梶原景時との対立があったという伝承があります。

Img_5925_b Img_5926_b

この付近には、蛸の松や鶴の松など面白いネーミングの松がありましたが、逆櫓の松とともに、明治の初年になくなってしまったそうです。
明治の記録によると、逆櫓の松は樹齢1000年以上、航行の目印になっていたそうですから、かなり大きな松だったのでしょうね。

 逆櫓(さかろ)の松跡

 『平家物語』の逆櫓の段によれば、1185年2月、源義経は、平氏を討つため京都を出発し、摂津国の渡辺、福島から、四国の八島(屋島)を船で急襲しようとした。
 義経軍は、船での戦いはあまり経験がなかったので、皆で評議していると、参謀役の梶原景時が「船を前後どちらの方角にも容易に動かせるように、船尾の櫓(オール)だけでなく船首に櫓(逆櫓)をつけたらどうでしょう」と提案した。しかし義経は「はじめから退却のことを考えていたのでは何もよいことがない。船尾の櫓だけで戦おう」と述べた。
 結局逆櫓をつけることをせず、夜に入って義経は出陣しようとした。折からの強風を恐れてか、梶原景時に気兼ねしてか、それに従ったのは二百数艘のうちわずか5艘であったが、義経は勝利をおさめた。   
 その論争を行った場所が、一説によればこのあたりといわれている。この地には、江戸時代の地誌『摂津名所図会』によれば、幹の形が蛇のような、樹齢千歳を越える松が生えていたという。この松を逆櫓の松と呼んだ。
 逆櫓の松は、近代に入るころには、既に枯れてしまっていたらしい。
             大阪市教育委員会

大正15年4月福島史談会が「逆櫓の松跡趾」の碑を建てたが、昭和20年3 月13日の大阪大空襲で行方不明になっていた。昭和33年に見つかり、地元有志によって昭和49年5月に現在地に移設された。 (大阪市福島区HPより)

 


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梶原景時」カテゴリの記事

コメント

逆櫓の松跡趾!
なるほど大阪の福島駅から南へ10分ほど歩いたところに、「逆櫓の松跡」という石碑があり、ここで義経と梶原景時との対立があったという伝承があります!
このことは知っていましが、逆櫓の松跡趾!があるのは始めて知りました。
ありがとうございました。
 この秋大阪も2泊位して河内源氏三代の墓も見たいと思っています。

四方さん、コメントありがとうございます。

都島の史跡めぐりの後にここに立ち寄りました。
源氏三代の墓も思い切って足を延ばしてみて
良かったです。

もう秋の旅も計画中ですか?
大阪も細かく調べれば行きたいところが
出てきそうです。

大阪の福島というと、大きなビルが立ち並んでいる所ですが、義経の時代には海だったのですね。

そして明治の初め頃まではそのゆかりの松があったんですか。

大都会の中でも、そんな史跡が伝えられているのは嬉しいことですね。

merryさん、こんにちは!

>大阪の福島というと、大きなビルが立ち並んでいる所ですが、義経の時代には海だったのですね。

そうなのですね。
今の様子からは想像しにくいですが、この史跡があることで、当時を偲ぶことはできますね。

 7月の旅行では綾部発の夜行バスで品川着、鎌倉1泊、横浜1泊で三渓園を見て、新宿5泊で7泊9日ですが東京が全然見れません。
 新宿から東武鉄道で日帰り日光、最後の日に西武新宿から川越市見学。
 スカイツリーに登るにははとバスでの一日観光に参加予定です。この中で浅草80分自由見学で雷門、浅草寺、浅草神社、伝法院を大急ぎで見る!
 江戸城と平将門塚で一日、国立博物館、寛永寺、東京江戸博物館で一日、これでもう7泊9日これ以上の体力はなさそうです。
 来年再度検討しますね!

私は何度かに分けて回っているので、無理なく行けていますが、一度の旅行ではかなりハードになるはずです。
夏ですから、まめに水分補給してくださいね!

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