三島の旅(20)真珠院 八重姫御堂
伊豆の国市の真珠院
伝承によれば、源頼朝のあとを慕って伊東から山を越え北条館を訪れた八重姫 は、頼朝の心変わりを知り、この寺の前にある真珠ケ渕に身を投じて果てたといいます。
伊東八重姫入水の地
源頼朝との契りの一子「千鶴丸」を源平相剋のいけにえにされた伊東祐親の四女「八重姫」は、悶々日を送る中、遂に意を決し、治承4年7月16日侍女6人と共に伊東竹の内の別館を抜け出し、亀石峠の難路に、はやる心を沈めながら頼朝の身を隠す放生時政館の門をたたきました。
然し既に政子と結ばれていることを知る邸の門衛は冷たく、幽閉された身の我が館に帰る術もない八重姫は、真珠ケ淵の渦巻く流れに悲恋の若き「いのち」を断ってしまいました。
悠久800年、狩野川は幾度か流れを変え、今は「古川」の小さな流れに閉ざされた悲恋のしのび音を偲ばせてくれます。
尚、当院境内に県下最古の「五輪塔」(1302)並に磨崖仏(1363)その他宝篋院塔(1335)等々貴重な石造物が安置されています。 八重姫奉讃会
真珠院の直ぐ横に川が流れています。
平安時代は「真珠ヶ淵」と呼ばれ、今は「古川」と言うそうです。
ここに八重姫が身を投げたのですね。
山門を入ってすぐ右側には八重姫(静姫)の供養堂があります。
八重姫御堂(静堂)
八重姫御堂には、八重姫の木像と供養塔が安置され、小さな梯子がたくさん掛けられています。
梯子供養
八重姫が入水した時、「せめて梯子があれば救うことが出来たのに」という里人たちの気持ちが、今日、願い事が成就したとき、そのお礼参りとして梯子を供える習慣として残されているそうです。
願かけ石
八重姫御堂の左前には、「願かけ石」があります。
自分の歳の数だけ石を叩くと願い事が成就すると伝えられています。
那木の木
堂の右手の大木は那木(和木)といい、平和、穏やかの意。この葉は横に裂けず愛のお守りとして、また家族平穏のお守りとして持つと功徳があるといいます。
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